神経芽腫は、その臨床的多様性によって特徴付けられ、特にStage4患者の50%以上が再発する一方で、Stage4S患者では転移があっても自然消退し得ることが知られている。本研究では、Stage4S患者の染色体転座部位から単離されたEvi5遺伝子をプローブとして、神経芽腫細胞とそれらを取り巻くがん微小環境との相互作用に注目した。Evi5をノックダウンおよび過剰発現した神経芽腫細胞を用いて、Evi5に制御される神経芽腫細胞からの分泌因子の候補分子群を同定し、それらが神経芽腫細胞およびがん微小環境の主要な構成成分である間葉系幹細胞(MSC)におよぼす影響を検討した。
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