研究課題/領域番号 |
19K17362
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 香川県立保健医療大学 |
研究代表者 |
大栗 聖由 香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 講師 (70791078)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 急性脳症 / 小児 / 脳波解析 / power spectrum / phase lag index / 自己組織化マップ |
研究成果の概要 |
本研究では、発症早期のAESDとFSの双極誘導における脳波をコンピュータにて定量的に解析し、発症早期における患者個々の鑑別ができる検査法の開発を目的とする。研究成果として、脳波解析によりalhaや速波成分によってAESDはFSと比較し有意に低値を示し、脳の機能的結合性上昇している結果となった。また、自己組織化マップを用いたAESD診断マップより、AESD症例20例中16例を診断可能であった。 発症48時間稲以内のAESDに脳波解析を行うことで、画像所見を呈する前のU fiber障害を早期に発見している可能性があり、けいれん重積後に徐波を呈するFSとの鑑別点になりえると考えられた。
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自由記述の分野 |
小児神経
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、発症48時間以内の脳波解析を用いることでAESDとFSの客観的な鑑別点を明らかにすることができた。また、脳波解析結果を用いることで、発症後急性期におけるAESDとFSの鑑別を行える可能性が考えられた。また、自己組織化マップを用いることで、AESDとFSの自動鑑別診断の可能性を示すことができた。 今後、症例数を増やして自動診断マップの有用性を確認することで、臨床現場で用いられている脳波計に組み込めるソフトを開発できる。ソフトが完成し、臨床の脳波計に組み込むことが可能となれば、発症急性期にAESDとFSの鑑別診断補助システムとして稼働でき、急性脳症の早期鑑別が可能となる。
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