研究課題/領域番号 |
19K17387
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
飯野 勢 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (90814343)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | NAFLD / 腸内細菌叢 / エクオール / NASH / 脂肪肝 / Faecalibacterium / Slackia |
研究成果の概要 |
1000人超の大規模健診でのFibroscan測定にてNAFLDを同定した。腸内細菌叢の検討で、NAFLDで多様性が大きく変化していること、酪酸酸性菌のFaecalibacteriumの有意な減少が認められた。これは腸管由来のエンドトキシンの上昇を反映しており、Gut-Liver-axisの破綻からの腸管透過性亢進を示していると考えられた。 肥満型のNAFLDとは代謝機序が異なるやせ型のLean NAFLDの男性においてエクオールの産生者が極めて少なく、腸内細菌叢で特にSlackiaが有意に減少していることが確認された。Lean NAFLDはエクオール産生能が発症に関わっていると考えられた。
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自由記述の分野 |
腸内細菌叢
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NAFLDでは腸内細菌叢の変化や破綻が起きており、特に善玉菌の酪酸酸性菌であるFaecalibacteriumの補充により、Gut-Liver axisの破綻を改善し、日本での罹患率が問題となっているNAFLDの進行の改善につながると考える。 また、女性ホルモン作用を示すエクオールは、エストロゲン作用によりメタボリックシンドロームに対して防護的に働く可能性が報告されている。エクオール産生に関わる腸内細菌叢のSlackiaの減少を認めるLean NAFLDはエクオール産生能が低く、NAFLDの発症に関わると考えられる。エクオールを摂取することで、脂肪肝の発症や改善が認められると考えられる。
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