研究課題/領域番号 |
19K17394
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
林 智之 金沢大学, 附属病院, 特任助教 (30782065)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 肥満外科治療 / 内視鏡下胃内バルーン留置術 / スリーブ状胃切除術 / 腸内細菌叢 / Escherichia coli / 非アルコール性脂肪性肝炎 |
研究成果の概要 |
肥満との関連性が指摘されている腸内細菌叢に注目し、肥満外科治療(内視鏡下胃内バルーン留置術とスリーブ状胃切除術)前と6ヶ月後で腸内細菌叢の変化を経時的に評価し検討した結果、肥満治療後に腸内細菌叢は大きく変化することが分かり、22の細菌分類の割合が有意に変化していた。特に、肥満治療前の細菌に着目すると、治療後に比べてEscherichia coli(E. coli)が多く、治療後には15例中全例で明らかに減少したことが分かった。以上の結果から、肥満者のもつ病的な腸内細菌がNASHのおける肝線維化や炎症を増悪させていることが推測された。
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自由記述の分野 |
消化器内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肥満外科治療前後で腸内細菌叢の変化を経時的に評価・検討した結果、肥満者のもつ病的な腸内細菌がNASHのおける肝線維化や炎症を増悪させていると考えられ、今回我々は、E. coliとNASHとの関連性に着目することができた。肥満者の便のシーケンシングにて肥満患者から分離したE. coliの遺伝子を解析し、NASHにおける肝の炎症、線維化を起こしうる病原性遺伝子を同定する。本研究により、腸内細菌・腸内環境の整備に照準を合わせたNASHの治療法を開発し、将来的に腸内細菌叢を調整する創薬につながる可能性がある。
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