ヒトIPMN及び膵癌組織を用いてマイクロアレイ解析を行い、正常組織と比べることにより、IPMNや膵癌に特異的な遺伝子発現signatureを作成した。次いで、Connetivy Map解析を行い、既存薬剤の中からこれらに対する予防候補薬を抽出した。また、ヒトIPMN及び膵癌組織よりオルガノイドを樹立し、これらに有効な予防薬候補を絞り込んだ。さらに、発癌モデルラットに予防候補薬Aを投与し、20週後に屠殺して病変を評価したところ、投与群では優位に病変が抑制された。発癌モデルマウスを用いた実験でも同様の結果が得られた。今後は、臨床応用に向けた臨床試験を検討している。
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