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2019 年度 実施状況報告書

アンギオテンシン受容体拮抗薬と分子標的薬の肝癌抑制とエクソソームmiRNA解析

研究課題

研究課題/領域番号 19K17401
研究機関香川大学

研究代表者

大浦 杏子  香川大学, 医学部附属病院, 助教 (80834639)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワードアンギオテンシン受容体拮抗薬 / 肝細胞癌 / マイクロRNA / 分子標的治療薬
研究実績の概要

アンギオテンシン受容体拮抗薬(ARB; telmisartan, losartan, irubesartan, valsartan, azilsartan)のHCC株(HepG2, HuH-7, PLC/PRF/5, HLE, HLF)に対する抗腫瘍効果を確認し、telmisartanは濃度依存性に腫瘍増殖抑制を示し、他のARBは同濃度ではHCCに対して抗腫瘍効果がないことが確認された。Telmisartan 0~10μMと分子標的治療薬 (sorafenib, lenvatinib) 0~ 10μMを使用し、同アッセイでARB単独, 分子標的治療薬単独, ARB+分子標的治療薬併用で比較検討したところ、併用群で最も細胞増殖抑制効果を認めた。薬剤投与後の細胞を回収し、フローサイトメトリーで細胞周期の変化をみたところ、薬剤投与によってG1アレストを認めた。アレイ解析を行ったところ、telmisartanによってレセプター型チロシンキナーゼ群でErbB3の発現低下を認め、血管新生分子群ではFGFの発現が亢進していた。分子標的治療薬を併用して、これらの発現に変化がみられるかどうか、追加検討する。HepG2の腫瘍異種移植マウスモデルを作製し、薬剤投与を行ったところ、telmisartanおよび分子標的治療薬の投薬によって、腫瘍増殖抑制効果を認めた。2555分子のmiRNAについて、治療群とコントロール群で最も変動したものを抽出し、4分子(miR-571, miR-655-5p, miR-2681-5p, miR-3122)が優位に変動したmiRNAであった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

おおむね順調に進展しているが、今後計画通りに進まない時の対応について、研究における手技については、所属科に多数の研究者が同様の手技を取得しており、適切な助言を受けられる環境にある。

今後の研究の推進方策

今後はin vitroの実験系において、ARBおよび分子標的治療薬の腫瘍増殖抑制に関連するエクソソームmiRNAを同定する。HCC細胞抑制効果に関連するエクソソームmiRNAについて、リポソーム法によってHCC細胞株に導入し、細胞周期変化や細胞増職能、アポトーシスについて観察する。
薬剤投与と非投与でmiRNAがそれぞれ独立したクラスターを形成しない事があり、その場合には統計学的検定法や標準化の方法を再検討する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 肝細胞癌におけるバイオマーカーとしてのcirculating microRNAの検討2019

    • 著者名/発表者名
      大浦杏子
    • 学会等名
      肝臓病学会総会

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公開日: 2021-01-27  

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