膵癌患者と良性疾患患者の血清からエクソソームを単離しRNAを抽出した。次に両患者間のエクソソーム中の遺伝子プロファイルの相違を次世代シークエンサーを用いて解析した。本研究では、近年様々ながん腫の発生や進展に関与していると注目されているlong non-coding RNA(lncRNA)に対象を絞って検討を行い、膵癌患者で顕著に上昇するlncRNAを12種類、低下するincRNA16種類をバイオマーカーの候補として同定した。今後は候補lcnRNAについて、どの組み合わせが診断に最も有用か、早期の膵癌診断にも応用できるか、といった検討を追加していく予定である。
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