研究課題/領域番号 |
19K17444
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
山脇 博士 日本医科大学, 医学部, 助教 (70720051)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 機能性消化管障害 / 膵機能障害 / 心窩部痛症候群 / 機能性ディスペプシア |
研究実績の概要 |
I)Urocortin脳槽内投与ラットモデルにおける消化管運動能の比較においてurocortin投与群, urocortin+LPS投与(腹腔内投与)群、 urocortin+LPS投与群、urocortin+LPS投与+acitiamide投与群に分類し、urocortin脳槽内投与ラットモデルを用いて、胃排出能と小腸通過時間をマーカー法を用いて測定した。II)Urocortin脳槽内投与ラットモデルにおける小腸粘膜の炎症細胞の局在と、CCR2・CD68陽性細胞を用いての消化管炎症評価。Ⅰ)、Ⅱ)を遂行し、Yamawaki H, Futagami S,et al. Acotiamide attenuates central urocortin 2-induced intestinal inflammatory responses, and urocortin 2 treatment reduces TNF-α productions in LPS-stimulated macrophage cell lines. Neurogastroenterol Motil. 2020.に投稿した。 学会活動においては以下の通り。<2019>第105回 日本消化器病学会総会 2019.5.9 ワークショップ 7. 機能性消化管障害診療の科学的エビデンスで「難治性心窩部痛症候群に対する治療戦略」を発表した。第22回 日本高齢消化器病学会総会 2019.8.3. 一般演題 2.「上部消化管」で「酸分泌抑制薬治療抵抗性の心窩部痛症候群に対する治療戦略 ~年齢を考慮して~」を発表した。<2020年>2020/1/16.第21回神経消化器病学会、ワークショップで「LPS刺激Urocortin 2脳槽内投与ラットを用いた小腸粘膜内炎症の解析-acotiamideによる小腸粘膜に対する抗炎症作用の解析-」を発表した。2020.2.8.消化管学会ランチョンセミナーで「~日常診療における上腹部消化管診療~機能性ディスペプシアの治療の考え方」を講演した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスの感染にて外来患者数が減少し、ヒト十二指腸粘膜内のGLP-1およびGNAT3による二重染色における検体が確保できていない。また、研究室の一部使用制限があり、ヒトL細胞cell line (CCL-251, American Type Culture Collection, Manassas, VA, USA)を継代・培養してからの刺激実験が行えていないため、ヒトL細胞を用いたGLP-1産生量の測定の実験経過が詰まっている。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスの感染が徐々に収束していくと思われるので、徐々に外来患者が増えてくることを予想している。それにより内視鏡件数が増え、必要な十二指腸の検体数が得有られると予想している。また、研究室の使用制限も解除されると思われるので、徐々に実験を再開できると考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの感染にて外来患者数が減少し、ヒト十二指腸粘膜内のGLP-1およびGNAT3による二重染色における検体が確保できていないため、試薬の新規購入が不急であったため。また、研究室の一部使用制限があり、細胞の継代・培養等の実験が行えていないため、実験予定が大幅に遅れており次年度使用額が大きくなった。 しかし、予定の実験に加え、今年度より新規の多施設の臨床研究にも参画するため、昨年度に請求した助成金よりも多く利用することが多いと予想される。
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