研究課題/領域番号 |
19K17444
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
山脇 博士 日本医科大学, 医学部, 助教 (70720051)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 機能性ディスペプシア / 機能性消化管障害 / 十二指腸炎 / tight junction |
研究実績の概要 |
1) 非アルコール性の早期慢性膵炎患者に焦点を当てて、長期的な観察を行い超音波内視鏡による評価を行った。2) 早期慢性膵炎患者と膵酵素異常を伴う機能性ディスペプシア患者において質問票と十二指腸炎の病理学的評価を長期的に観察した。1)、2)を遂行することでJ Clin Biochem Nutr. 2021; 68:86-94.に Kazutoshi Higuchi, Seiji Futagami, Hiroshi Yamawaki, et al. Endosonographic features in patients with non-alcoholic early chronic pancreatitis improved with treatment at one year follow upを投稿した。 そして、現在、ヒト十二指腸粘膜内のGLP-1産生陽性細胞および各tight junctionの免疫染色を行っている。FD患者および膵酵素異常を伴うFD患者の十二指腸粘膜に対して、上皮細胞と内皮細胞との間の連続的な細胞間バリアーを形成しているtight junctionを各種抗体を用いて免疫染色を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
Urocortin脳槽内投与ラットモデルにおける小腸粘膜の炎症と消化管運動能の比較において、動物モデルを用いて、ストレス下での十二指腸粘膜内炎症細胞浸潤と血清中GLP-1および胃排出能の比較を行ったが。特に、消化管におけるGLP-1産生細胞および炎症細胞浸潤の分布においては有意な結果が得られず、研究対象をヒトを中心に変更し、現在、得られたヒトの検体から十二指腸粘膜内のGLP-1産生陽性細胞および各tight junctionの免疫染色を行う方針としている。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスの感染状況が遷延しているため、対象患者が定期的に来院していない状況に変化はないが、徐々に外来患者が増えてくることを予想している。それにより内視鏡件数が増え、必要な十二指腸の検体数が得られると予想している。
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次年度使用額が生じた理由 |
動物実験・実験を行うにあたり、予定より進行が遅れていたため、研究助手を増やし実験の準備を迅速に行う方針としている。研究室も入室の制限があるため、実験自体の進行に変わりはないが、2020年の遅れを挽回するように努めている。新型コロナウイルス感染症のため、学会が中止、休会になり、その分の旅費等も実験の物品費や人件費に充てる方針としてた。
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