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2021 年度 実施状況報告書

TLR9シグナルを介した感染後過敏性腸症候群の病態解析と治療応用

研究課題

研究課題/領域番号 19K17461
研究機関島根大学

研究代表者

古谷 聡史  島根大学, 医学部, 医科医員 (60839067)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード感染後過敏性腸症候群 / Toll-like receptor 9
研究実績の概要

野生型(WT)マウス、Toll-like receptor(TLR)9 knock out (KO)マウスに加え、TLR2KO、TLR4KOマウスの4種類のマウスを用いて、Citrobacter rodentiumの
感染の有無や性別による腸管知覚過敏の差をバロスタット法を用いて検証する実験を行った。バロスタット法での腸管知覚の評価はCitrobacter rodentiumあるいはcontrol用の生理食塩水投与後6週間後とした。4種類のマウス、オス・メス、感染の有無の16群に分け、各群6匹ずつ計96匹のマウスでの実験を計画し、全例での検査・解析が終了した。得られた結果からは、TLR9KOマウスにおいてオス・メスいずれも感染により腸管知覚過敏が有意に亢進しているのに対し、そのほかの種類のマウスでは感染の有無による腸管知覚に有意差は認めなかった。そのためTLR9は感染後過敏性腸症候群の発症および重症度に関連していることが示唆された。
加えて、Citrobacter rodentiumの感染の有無により、腸管透過性に変化を生じるかを検討するため、FITCデキストランを用いた評価を行った。透過性の評価はバロスタット同様に投与6週間後とした。各群3匹ずつ計48匹のマウスでの実験を行い、得られた結果からは感染後の腸管透過性の亢進は認められず、本研究からは腸管知覚過敏との関連性は少ないと考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

マウスの自家繁殖が想定より進まず、実験が進められなかった時期があったため。

今後の研究の推進方策

感染前後の便の採取や、バロスタット測定後の腸管組織の採取を行っており、腸内細菌叢の解析、病理組織の検討、炎症性・制御性サイトカインの発現の増減を検証することでTLR9と感染後過敏性腸症候群の関連のメカニズムについても調べていく予定としている。

次年度使用額が生じた理由

消耗品の使用に関して極力再利用するよう心掛けたため、当初より経費を抑えることができました。今後実験を継続する際に必要な消耗品、試薬等に使用していく予定です。

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公開日: 2022-12-28  

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