• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実績報告書

NASHにおけるPKRを介した肝星細胞の活性化と肝細胞癌進展機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K17466
研究機関愛媛大学

研究代表者

今井 祐輔  愛媛大学, 医学系研究科, 助教 (50805091)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2020-03-31
キーワード肝星細胞 / LPS / PKR / MAPK / IL-1β
研究実績の概要

Protein kinase R(PKR)は肝細胞癌において高発現し、癌細胞増殖促進に寄与していることが同定されている。刺激された肝星細胞(HSC)においてもPKRが高発現することが報告されているが、その生理的作用、特にHCCに対する役割は不明な点が多い。そこで、報告者はヒト肝星細胞株(LX-2)を用い、LPSで刺激されたHSCのPKR活性化と、サイトカイン産生を評価した。
LX-2をLPS(100ng/ml)で刺激し、PKR、リン酸化PKR、ERK1/2、JNK、肝星細胞の活性化マーカー(αSMA等)、サイトカイン(IL-1β等)の発現の評価を行った。LPS刺激されたLX-2ではRT-PCRで、PKR、IL-1βの発現が、コントロールと比べ有意に亢進していた。αSMAの発現に変化は見られなかった。ウェスタンブロットで、リン酸化PKRが、LPSで刺激されたLX-2で亢進していることを確認した。また、PKRの下流のMAPK経路の評価をウェスタンブロットで行った。MAPKカスケードの分子であるERK1/2、JNK、c-Fos、c-Junは、LPS刺激によりリン酸化が亢進した。さらに、ELISAでLX-2のIL-1β産生能の評価を行った。ELISAでは、LX-2からのIL-1βの分泌が、LPSによる刺激で増加した。
LPSで刺激したLX-2をPKR阻害剤で処理すると、LPS刺激によるPKRリン酸化、IL-βの産生亢進は打ち消された。
今回の検討により、LPSで刺激された肝星細胞でPKR及びその下流のMAPKカスケードが活性化し、そのPKR依存性にIL-1βの産生が亢進することが示された。

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi