研究課題/領域番号 |
19K17471
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
結束 貴臣 横浜市立大学, 附属病院, 助教 (30738620)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 腸管透過性 / 肝細胞癌 / フェカリバクテリウム |
研究実績の概要 |
2019年度の実績として、高脂肪高果糖高コレステロール食負荷非アルコール性脂肪肝炎の発癌モデルモデルを安定的に作成することに成功した。またフェカリバクテリウムの経口ゾンデ投与を解剖前2か月間施行した。その結果、フェカリバクテリウム投与群では、腸管透過性の低下に加えて、肝臓内の腫瘍の大きさや個数、体積が有意に低下していた。体重の減少を認めない他、肝臓の病理所見では、背景肝の変化は認められなかった。本研究結果から、フェカリバクテリウムは腸管透過性の改善、肝腫瘍縮小予防効果を認めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通りに肝臓癌モデル作成やフェカリバクテリウムの投与ができており、仮説に見合った研究結果が得られているため。
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今後の研究の推進方策 |
肝腫瘍内の背景肝や大腸上皮の遺伝子、蛋白、免疫細胞の解析を行う。また、腸管透過性を介して肝腫瘍の増大が起きているかどうかDSS腸炎モデルを用いて、裏とり実験を計画している。
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次年度使用額が生じた理由 |
モデルの作成がスムーズにいったため、費用削減ができた。その分の費用を、追加の遺伝子や蛋白の解析にあてる。また、可能なら、糞便中の腸内細菌や胆汁酸の測定を行う予定である。
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