近年、免疫チェックポイント阻害剤の実用化に伴い、大腸癌でも同阻害剤の使用が進んでいる。しかし、既存の免疫チェックポイント阻害剤は、固形癌ではMSI-Hに分類される一部の癌にしか奏功しないことが、近年明らかになった。大腸癌でMSI-Hと分類されるのはおおよそ10%以下とされており、多くの大腸癌には無効である。本研究では、MSS、MSI-HのB6マウス大腸癌オルガノイド株を作成した。生物学研究において最も頻用されているB6近交系マウス由来のオルガノイド株を作成できたことは、NKcellに関連する免疫研究においては、MHCclass1が同一であることが重要であることか、今後の研究に有用と考えられる。
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