治療前後で再現性のある小腸蠕動評価が可能となり、治療の効果判定の一助となるなど、本疾患の病態解明にも貢献できる。CIPOの重要な治療法の一つに減圧療法があり、腸管へ長期的に経胃瘻的空腸チューブ(PEG-J)留置を行うが、有効な減圧ができず、真に減圧を必要としている腸管の減圧が十分でないことも多い。現在のシネMRIでは、解析者が選定した腸管の解析に限定されるが、カラーマップMRIでは腸管全体の評価が可能なため、患者の症状に最も関与する責任腸管の同定が視覚的に可能となり、有効な減圧を行うためのチューブ長の選択などに役立つと推測される。有効な治療が可能となれば、生命予後の改善も期待できる。
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