血液中の微量ctDNAを濃縮する技術を開発し、膵臓がんの早期発見における有用性を検討した。<検討1>膵臓がん患者14例の血清サンプルからctDNAの検出を行った。患者背景は、StageⅠ/Ⅱ/Ⅲ:1/12/1、手術検体KRAS 12D/12V:11/3であった。濃縮後にctDNAの測定を行なったが、検出されなかった。<検討2>膵臓がん患者(21例)と健常者(21例)の血清サンプルを用い、ctDNA(KRAS G12)の検出を検討した。濃縮後ctDNAコピー数は、膵臓癌患者と健常者間に有意差はなかった。血清サンプルを用いたmutant KRASの検出は膵臓がんの早期発見に寄与しない可能性がある。
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