研究課題
大動脈弁狭窄症のCT解析について、最新の報告をもとに、大動脈弁石灰化評価と心臓超音波重症度の関連性を評価した。施設変更に伴い、従来使用していたCT解析ソフトが使用できなくなったが、別のCT解析ソフトに変更したため解析の見直しが必要となった。また、石灰化が少なくても重症度は重症に分類される症例は少なくないことが判明し、別のCT解析ソフトを使用し、ASの重症度との関係性について調査を進めた。予後については、外科的AVRもしくはTAVI治療後1年のデータが集積した段階で、登録データの統計解析を行い、論文化を行う予定にしている。今後、石灰化と予後との関係性についても解析を進める予定にしている。2018年~2020年に重症ASと診断され、心臓超音波、心電図同期CTどちらも存在した症例は838例であった。年齢は平均82.5歳、女性が62%を占め、大動脈弁通過血流最大速度Vmaxは4.2±0.8m/s、大動脈弁弁口面積(連続の式)は0.72±0.17cm2。左室駆出率は平均59%で、大動脈弁閉鎖不全中等度以上の合併は4%。有症候性重症ASは67%であった。CT解析では、大動脈弁輪部の面積/周囲長は平均426mm2/73㎜、長径/短径は平均26mm/20mm、弁輪から左冠動脈の高さは平均13.8mm、右冠動脈高さは平均15.5mm、バルサルバ洞径は平均30mm程度、ST junction径は平均25mmであった。Vmax≧4m/sではVmax4m/sに比べて、カルシウムスコアは有意に低値であった。
すべて 2022
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)
Circulation Journal
巻: 86 ページ: 473-473
10.1253/circj.CJ-21-0678