研究課題
初年度の2019年度は、当初の予定通り、主に成人先天性心疾患外来へ通院中のFontan手術後患者に対して非侵襲的手法(詳細な問診・心電図・心エコー・心臓MRI)による突然死リスクの層別化を行った。さらに、ホルター心電図、加算平均心電図、および心肺運動負荷試験を適宜追加し電気生理学的側面からの突然死スクリーニングを行った。また、2019年度は積極的に不整脈関連学会に参加し、先天性心疾患を中心に本研究の遂行に必要な知識と技術の収集に努めた。2020年度は、Fontan手術後患者の心臓カテーテル検査を含めた電気生理学的特性に関するデータを蓄積する。
2: おおむね順調に進展している
当院のFontan手術後患者のうち、本研究で定義した突然死の高リスク患者数(上室性頻拍の既往、静脈圧高値、右心房―肺動脈結合手術)が想定よりやや少ないものの、2019年度下半期は対象患者数が増加傾向となり概ね当初の予定通りに進展している。
2020年度は、非侵襲的検査による突然死のリスク評価のみならず心臓カテーテル検査での電気生理学検査を組み合わせ病態の解明に迫る。引き続き積極的な対象患者スクリーニングを行い、より多くの高リスク患者に対する電気生理学的検査を行うことで研究目標の達成を目指す。
突然死の高リスクFontan術後患者数が想定よりも少なく、心臓カテーテルによる電気生理学的検査数が少なかったため次年度使用額が生じた。2020年度はより多くの対象患者のスクリーニングを行い十分な症例数の集積に努める。
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