成人先天性心疾患(ACHD)の最重症疾患群の1つであるFontan手術後患者の突然死のリスク層別化を行った。ホルター心電図に関する検討では、右心房-肺動脈結合法やLateral tunnel法は心外導管法に比して上室性不整脈の発生率が有意に高かったものの心室性不整脈のそれには差がなかった。Fontan術後患者においても他ACHD患者と同様に上室性不整脈が致死性不整脈・心不全と関連し突然死に影響する可能性が示唆された。今後、本研究成果を踏まえて、心臓カテーテル検査による電気生理学的所見と予後情報を蓄積することでFontan術式と不整脈様式が突然死に与える影響を明らかにすることを目指す。
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