研究課題
CALR変異ノックインマウスの骨髄細胞を、レシピエントである野生型マウスに骨髄移植を行った。骨髄移植後のレシピエントマウス(CALR変異骨髄移植後マウス)を通常酸素で飼育したところ、肺高血圧は呈さなかった。しかし、CALR変異骨髄移植後マウスを低酸素チャンバーで飼育したところ、右室圧の上昇と、右室/左室重量比の増大が生じ、肺高血圧症を呈した。さらに、野生型マウスの骨髄細胞を、レシピエントである野生型マウスに骨髄移植したマウスよりも、CALR変異骨髄移植後マウスでは肺高血圧症の重症度が悪化した。現在、CALR変異骨髄移植後マウスが肺高血圧症を呈するメカニズムを、マウスの肺組織、肺から抽出した蛋白質、RNAを用いて、免疫染色、ウェスタンブロット法、リアルタイムPCR法などで解析を進めている。また、当院循環器内科に入院した肺高血圧症患者(骨髄増殖性疾患合併患者を含む)において、末梢血から抽出したDNAで、アリル特異的リアルタイムPCR法にて、CALR変異の有無解析を進めている。
2: おおむね順調に進展している
マウスの骨髄移植実験や、肺高血圧症の解析実験が進展し、CALR変異における肺高血圧症のメカニズム解析を行う段階まで実験が進んでいる。
CALR変異ノックインマウスを用いて、CALR変異に伴う肺高血圧症のメカニズム解析をin vivoで行う。さらに、CALR変異ノックインマウス由来骨髄細胞を用いて、in vitroでの解析も行う。
すべて 2020
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 3件)
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