ヒトiPS細胞から心筋細胞への分化過程において、ペースメーカー細胞を排除することにより、純化心室筋細胞を作製した。心筋梗塞モデルのカニクイザルへ、作製した細胞を移植し、細胞移植後に発生する心室性不整脈について検証を行った。 純化心室筋細胞の移植を行った5頭の動物のうち1頭においてのみ、移植後早期に心室性不整脈の発現を認めたが、過去の報告と比較すると、その持続時間や出現頻度は限りなく少ないものであった。このことから、純度の高い心室筋細胞のみを移植することは、移植後に生じる心室性不整脈の抑制につながると考えられた。
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