高齢化社会が進んでいくなかで、フレイルを有する患者さんも増えていくことが予想される。フレイルとは「加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態」ではあるが、その一方で「適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能な状態像」ともされているため、フレイルを疑い診断して、適切な介入・支援を行うことが重要と考える。今回、除細動器移植術や心臓再同期療法を受ける患者さんの中にも、少なくない割合でフレイルの患者さんが含まれることを示したことで、広く循環器内科医に当該患者におけるフレイルのスクリーニングの重要性を喚起することができたと考える。
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