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2021 年度 実績報告書

患者心筋線維芽細胞を用いた拘束型心筋症の病態解明と新たな治療ターゲットの同定

研究課題

研究課題/領域番号 19K17561
研究機関大阪大学

研究代表者

石田 秀和  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (50467552)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード拘束型心筋症 / 心筋線維芽細胞 / 心筋細胞 / iPS細胞
研究実績の概要

1.全エクソンシークエンスによる遺伝学的背景の把握:これまで小児期発症拘束型心筋症(RCM)の26例で全エクソンシークエンスの解析が終了し、うち17例で病原性のある遺伝子バリアントを同定できた。TNNI3遺伝子が最多で9例のミスセンスバリアント症例を同定した。
2.RCM患者心筋線維芽細胞からのiPS細胞樹立と心筋細胞への分化誘導:上記のうちTNNI3変異を認めた患者からiPS細胞の樹立に成功した。また、そのiPS細胞から心筋細胞への分化誘導にも成功した。CRISPR/Casを用いた系で遺伝子修復したisogenic iPS細胞ラインを作成し、そこから分化誘導した心筋細胞の解析を進めている。
3.RCM患者由来心筋線維芽細胞と心筋細胞の網羅的発現プロファイリングとcell physiology解析; 4.心筋線維芽細胞と心筋細胞の細胞間相互作用解析:
RCM患者由来心筋線維芽細胞は基本的なcell physiologyは健常と変わらないものの、正常心筋細胞と共培養すると、その拡張能を有意に増悪させることを明らかにした。またRNA-seq解析を行い、RCM心筋線維芽細胞の遺伝子発現プロファイルは健常のものと著しく異なることを明らかにした。さらにその結果から、心筋細胞へ作用して拡張能を増悪させる可能性のある因子の候補を同定した。これは、Circ J. 2021 Feb 13. doi: 10.1253/circj.CJ-20-1008.にて発表した。また、原子間力顕微鏡解析ではRCM心筋線維芽細胞は細胞の弾性、粘性、流動性が変化していることを同定した。これは現在査読中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] Cardiac Fibroblasts Play Pathogenic Roles in Idiopathic Restrictive Cardiomyopathy2021

    • 著者名/発表者名
      Tsuru Hirofumi、Ishida Hidekazu、Narita Jun、Ishii Ryo、Suginobe Hidehiro、Ishii Yoichiro、Wang Renjie、Kogaki Shigetoyo、Taira Masaki、Ueno Takayoshi、Miyashita Yohei、Kioka Hidetaka、Asano Yoshihiro、Sawa Yoshiki、Ozono Keiichi
    • 雑誌名

      Circulation Journal

      巻: 85 ページ: 677~686

    • DOI

      10.1253/circj.CJ-20-1008

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 小児期発症の拘束型心筋症2021

    • 著者名/発表者名
      石田 秀和
    • 雑誌名

      Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

      巻: 37 ページ: 184~192

    • DOI

      10.9794/jspccs.37.184

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2022-12-28  

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