研究課題/領域番号 |
19K17563
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡田 佳築 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (20776489)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 循環器内科学 / DPCデータ / レセプトデータ |
研究実績の概要 |
急性期病院における診断群分類包括評価(DPC)データについて「DPC導入の影響評価に係る調査」として、厚生労働省よりWeb上で公表されている、DPCデータの集計表情報を用いて、わが国における急性期病院における循環器疾患の現状の評価を行った。2017年度の循環器疾患に関する1,121,190件のDPCデータを用いて解析を行い、DPCにてコードされる各循環器疾患の性別割合、80歳以上の高齢者の割合、緊急入院の割合、院内死亡率等を明らかにした。また、この中で虚血性心疾患、心不全、不整脈疾患、心臓弁膜症、大動脈脈疾患などの罹患患者の多い循環器疾患に加え、罹患患者数などの関係から、限られた施設のデータからは評価が困難な、心内膜炎、心筋炎、心臓腫瘍などの循環器疾患についても、わが国における現状を評価することが出来た。また、各循環器疾患の2013年からの経年推移についても解析を行い、各循環器疾患における高齢化の進行程度のついても評価を行った。 また、厚生労働省よりWeb上で公表されているレセプトデータ・特定健診等のデータベース(NDB:National Database)データを用いて、わが国における虚血性心疾患に対する経皮的冠動脈インターベンション治療(PCI)の現状について、人口あたりのPCI件数、緊急PCIの割合、PCI毎のステント利用本数等について都道府県毎の差異についての評価を行った。 次年度については、より詳細なDPCデータやNDBデータの提供を厚生労働省等への申請を通じて行い、さらに詳細な解析を進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現時点で公開されているデータを用いた評価は概ね行っており、予定通り公開データでの解析における限界点を踏まえて、より詳細なデータ提供の申請を厚生労働省等に申請するステップに進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
DPCデータ・NDBデータについて、より詳細なデータ提供の申請を厚生労働省等に行い、公開されているデータからは解析が困難な項目に関する解析を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
学会等のデータベース利用が次年度以降となったため、データベース利用料分の予算を次年度以降に利用する。また、新型コロナウイルスの影響で学会が延期になっており、旅費も次年度以降の学会開催時に利用する。
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