近年、オートファジーによる選択的小胞体分解(ERファジー) の存在が明らかになったが、心臓における役割については検討されていない。大動脈縮窄後4週の不全心では、ユビキチン陽性蛋白質やP62陽性タンパク質、不良タンパク質の蓄積を示唆していた。ERファジー関連分子XのmRNAレベルは大動脈縮窄後の不全心で有意に低下しており、ERファジーの低下から心不全の進展に関与することが示唆されたが、機能的意義については今後の検討が必要である。質量分析の解析により、オートファジーに関連するタンパク質のミリストイル化がERファジーに関連することが示唆され、これが新規メカニズムとして期待される。
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