全身性ATRAPノックアウトマウスを用いて,ストレプトゾトシン誘発性糖尿病マウスを作製したところ,野生型糖尿病マウスに比べて,尿細管間質マクロファージの極性変化(M1マクロファージの増加、M2マクロファージの減少)とともに糖尿病性糸球体障害の増悪を認めた。一方,野生型マウスおよび全身性ATRAPノックアウトマウス骨髄由来細胞のM2マクロファージへの分化能は同等であった。さらに,全身性ATRAPノックアウト糖尿病マウスに,野生型および全身性ATRAPノックアウトマウス骨髄由来M2マクロファージを養子移植したところ,糖尿病性糸球体障害の改善を認めた。
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