研究課題/領域番号 |
19K17578
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
小森 孝洋 自治医科大学, 医学部, 講師 (80406107)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 心不全 / フレイル / 認知機能 |
研究実績の概要 |
2021年度も新型コロナウイルス(COVID-19)流行が研究実行に大きな影響を及ぼし、研究実施が遅延した。 本研究の計画は、入院を要した心不全患者に自宅での非監視型心臓リハビリテーションを指導し、そのフレイル改善効果を検証するという計画である。本年度も患者登録を進めていく方針であったが、COVID-19の流行のため研究実施の遅延は続いた。2021年後半から2022年初にかけては、COVID-19の流行は続いたものの、ワクチン接種が進んだことから診療体制がほぼ正常化し、その後14名の患者を登録することができた(計21名)。研究計画が遅延したため研究期間の延長を申請しているが、目標症例数まで登録できるかは不透明な状況である。また、計画していたフォローアップ検査を研究期間内に実施することも困難であると思われるため、フォローアップ検査の内容を日常診療内で行える項目に簡略化する方針である。 今回の研究では自宅での非監視型心臓リハビリテーションの効果を検証することを目標としていたが、研究期間内にCOVID-19流行により、患者のライフスタイルが大きく変化してしまい、期間内に元の生活に戻らないことが予想される。そのため、研究立案時の仮説を検証するためのデータの取得と、予定していた解析ができないと考えている。今回は24時間血圧測定、体組成、血清BDNF、認知機能に関する横断的解析をまず行い、予後との関連性を検討していく方針とする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
一昨年からの新型コロナウイルス(COVID-19)の流行により、当院での研究実施が制限された時期があった上に、感染の流行も長期化し、診療内容にも制限が生じたため予定通りの研究が行えなくなってしまった。COVID-19感染の終息は見通せない状況であり、患者の受診行動や自宅での過ごし方へも変化が生じているため、研究期間内は研究が計画通りに遂行できない可能性が高いと思われる。また、ライフスタイルの変化から研究立案時の仮説を検証することも困難であると思われる。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス(COVID-19)流行は終息していないが、COVID-19ワクチン接種が進み、患者の受診行動や研究への参加が改善しつつあるため、引き続き参加同意を得る努力を続ける。COVID-19流行下でも継続可能な内容としては、入院中に心不全患者のフレイルの状況を体組成計や身体機能評価、認知機能検査により評価し、血清BDNFや24時間血圧値との関連性を検討していく内容に変更して研究を進めていく。長期予後との関連性については調査可能であるため、フレイル因子の予後への影響を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス(COVID-19)流行のため、研究実施を見合わせるよう所属施設から指示があり、研究自体が実施できなくなったため、検査のために計上した予算を実行できなかった時期があった。患者の登録が遅延したため研究期間の延長を行った。現在はCOVID-19感染は終息していないが、診療体制は以前と同様に戻りつつある。今年度も目標症例数を目指して患者の登録を進めていき、研究費は研究としての検査、消耗品、出張旅費へ支出する予定である。
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