研究課題/領域番号 |
19K17594
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
川治 徹真 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (50791761)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 心房細動 / 線維化 / 炎症 / バイオマーカー |
研究実績の概要 |
心房細動アブレーション治療を受ける患者に対して、術中に左心房の低電位領域を測定し、血清中の炎症性バイオマーカー値との関連を検討した。その結果、血清IL-7A/IFN-γ比と低電位領域の程度に最も有意な相関を認めた。IL-7AとIFN-γのバランスが心房線維化に関与する可能性が示唆された。本解析結果はESC(Eoropean Sociiety of Cardiology) Congress 2020、2021年日本不整脈心電学会にて発表を行い、IJC Heart&Vasculatureに掲載された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
低電位領域の程度に最も相関したバイオマーカーとして血清IL-7A/IFN-γ比を同定したが、その後のバイオマーカー測定では血清IL-7Aが測定感度以下となり解析できないことが続き、バイオマーカー指標の変更を余儀なくされたため、現在TGF-βを指標とした測定に切り替えをしているため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は血清TGF-βを指標として、心房細動患者や非心房細動患者における経時的な数値の変遷を測定することで、年齢によもなう心房線維化の進行を明らかにしていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
血清IL-17A,IFN-γの測定を継続するため、さまざまな試薬を用いたが、すべての指標が測定感度以下となった。今後の研究には心房線維化の指標として特定の炎症性バイオマーカーを同定する必要があり、別の炎症性バイオマーカー指標を使用することを余儀なくされたため。
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