研究課題/領域番号 |
19K17608
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
波野 史典 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 主任臨床検査技師 (90838591)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 心房細動 / カテーテルアブレーション治療 / 心房リバースリモデリング / micoroRNA / MMP |
研究実績の概要 |
心房細動の発症と進展には心房の電気的リモデリング、構造的リモデリングが大きく関わっている。治療戦略として現行のガイドラインではカテーテルアブレーションによる肺静脈隔離術が推奨されている。アブレーション治療の成功により、心房の構造的リモデリングからの改善(リバースリモデリング)が観察される。本研究では、心房細動に対するカテーテルアブレーション前後に、構造的リモデリングに関連する分子マーカー(microRNA、MMPsなど)を末梢血および左房採血にて得られた血中エクソソームより測定・解析し、心房の構造的リモデリングの可逆性について分子生物学的に明らかにすることを目的とする。 研究を開始するにあたり、測定項目決定のため論文検索を行い、心房リモデリングに関連が高いと推察される血中分子の精査を行った。心房細動アブレーション治療前後の採血開始に向け倫理審査申請準備中であり、承認後速やかなサンプル収集を開始するため、予備実験を行っている状況である。 日本不整脈心電学会カテーテルアブレーション関連秋季大会に参加し、心房細動時に生じる生理学的な変化や解剖学的な変化の機序、また心房細動アブレーション治療について最新の知見を収集した。 パイロットスタディとして、心房細動アブレーション治療後に心房リバースリモデリングが観察された数例の保存サンプルを用い、マイクロアレイにてmicoroRNA発現を網羅的に解析し、心房リバースリモデリングに特異的に関連するmicoroRNAを特定するべく準備を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究採血開始に向けた倫理審査申請遅延と、新型コロナウイルス対策による業務多忙の為。
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今後の研究の推進方策 |
研究採血、サンプル収集を早期に開始する。マイクロアレイ測定・解析を行い、結果を元に関連する血中分子マーカー(主にmicroRNAs)の論文検索を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
倫理審査申請準備中であり、また新型コロナ検査対応による多忙につき予定の実験が行えなかったため。倫理審査通過しだいマイクロアレイを行う予定である。
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