免疫チェックポイント阻害剤(ICI)の投与を受けた肺癌患者の末梢血を用いてトリプトファン代謝産物の網羅的解析を行い、有効性と関連する代謝産物を調べた。複数の代謝産物の中で3-hydroxyanthranilic acid (3-HAA)の低値例はICIの奏功率が有意に高く、無増悪生存期間が有意に長かった。ROC解析で求めた3-HAAのカットオフを用いた場合、奏功予測の感度が87.5%で特異度は83.3%であった。腫瘍のPD-L1発現(TPS>50%)と3-HAAを組み合わせた場合(いずれかが陽性であった場合)、感度は100%で特異度71.4%と、検査精度が向上した。
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