小細胞肺癌の生命予後は極めて不良であり、治療抵抗性や再発・遠隔転移を起こす分子メカニズムを明らかにする事が、本疾患の治療法の開発に繋がると考える。本研究では、治療後に遠隔転移をきたし亡くなった小細胞肺癌患者・剖検検体(3症例)から、次世代シークエンサーおよびマイクロアレイ解析を用いて、機能性RNA発現プロファイルを作製し、癌組織で発現の亢進している遺伝子の中でMCM family(MCM2、MCM4、MCM6、MCM7)に注目した。機能解析でこれらの遺伝子が癌遺伝子であること、抗がん剤(シスプラチン)への感受性を変化させることを明らかにした。
|