慢性閉塞性肺疾患(COPD)の主な自覚症状の一つは呼吸困難であり、呼吸困難の評価は重要である。本研究では、44名のCOPD患者の呼吸波形をモニタリングし、呼吸パターン(不規則呼吸)と呼吸困難やQOL、増悪との関連を検討した。一呼吸毎の一回呼吸時間と一回換気量の変動係数を算出し、呼吸不規則性指標とした。その結果、呼吸不規則性指標は、年齢、BMI、呼吸機能と関連を示さなかったが、呼吸不規則性が大きいほど呼吸困難を自覚しやすく、QOLは損なわれていた。また、呼吸不規則性指標は増悪の予測因子である可能性が示唆された。以上より、覚醒時呼吸不規則性はCOPDの病態評価として有用と考えられた。
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