研究実績の概要 |
本研究の概要:特発生肺線維症IPFの病態形成において血管網の異常が病態形成を担っていると考えられ、それを阻害することが新規治療法のターゲットとなり得る。プラズマローゲンはその候補薬になる可能性があり、共培養モデルにおけるプラズマローゲン投与の影響を評価し、新規治療薬としての可能性を検討することが本研究の目的である。 2020年度実績概要:昨年度は共培養における各炎症性サイトカインの応答を評価し、プラズマローゲンでその反応における改善の有無を確認することを目標とした。炎症生サイトカインによって、血管網形成は濃度依存的に変化することが明らかにできており。その変化が特定の阻害薬や既存の治療薬であるピルフェニドンにて減弱することが明らかにした。特定の阻害薬により、上記事象が関与しているシグナル伝達を推察した。 今年度は前年度に実施できなかったプラズマローゲンの投与とその薬理作用を評価することを目標とした。プラズマローゲンの投与における変化を評価するための条件検討を実施しており、途中経過ではあるが、共培養モデルでは現時点で明らかな有益性が見出されていない。一方で、前年に先行して進められていた共培養モデルにおけるサイトカインに対する反応と、阻害作用における薬理作用は再確認できた。 研究実績の概要:関連する研究内容を国内学会で報告した。 1:第61回日本呼吸器学会,PP121,(著者順1/9) 2:第61回日本呼吸器学会,PP127,(著者順4/11)
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