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2022 年度 研究成果報告書

ボルテゾミブを用いた、Rhoを介した肺血管透過性亢進のメカニズムと治療法の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 19K17652
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53030:呼吸器内科学関連
研究機関日本医科大学

研究代表者

柏田 建  日本医科大学, 医学部, 講師 (50754991)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード薬剤性肺障害 / ボルテゾミブ / Rho
研究成果の概要

選択的 26S プロテアソーム阻害剤である ボルテゾミブ(BTZ)は、多発性骨髄腫およびマントル細胞リンパ腫において臨床的に有用である。この研究で、我々はBTZが内皮細胞の透過性亢進を増加する機序を研究した。BTZは血管内皮細胞のRhoタンパク質を増加させ、Rho-ROCK経路を介してストレスファイバーの形成を生じ、Rho依存的に血管透過性を亢進した。また、BTZによるストレスファイバー形成が、炎症と相乗的な作用を持つことを見出した。このことから、BTZは内皮細胞にRhoを蓄積し、炎症によるRho活性化を増強して、血管透過性を亢進させることが示唆された。

自由記述の分野

呼吸器疾患

研究成果の学術的意義や社会的意義

本検討は、ボルテゾミブによる肺障害発症機序の分子メカニズムを検討した初めての報告である。我々は、ボルテゾミブが内皮細胞中にRhoの蓄積を来し、Rho依存的透過性亢進を惹起し、肺障害を来すことを見出した。この結果は、Rho依存的な透過性亢進が薬剤性肺障害を含む間質性肺炎の発症機序となりえる可能性を示唆する。プロテアソーム阻害剤の機能や、肺炎を含む内皮細胞炎症の病態解明において、新たな視点をもたらすと考える。

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公開日: 2024-01-30  

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