悪性胸膜中皮腫は稀少がんの一種ではあるが、本邦における過去のアスベスト使用状況から今後も患者数、死亡者数は増加すると予想されている。2018年に世界に先駆けて免疫チェックポイント阻害薬ニボルマブが、再発悪性胸膜中皮腫に保険適応となった。がん免疫療法が今後の中皮腫治療の軸となっていくと予想され、その効果をどうすれば高める事ができるかを検討する事は非常に重要である。申請者は血管新生阻害薬と免疫チェックポイント阻害薬の併用が従来の免疫チェックポイント阻害薬単剤での効果を上回る可能性がを見出した。今回使用した血管新生阻害薬は実臨床で用いられており、速やかに臨床試験等の計画・実行につながる。
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