慢性好酸球性肺炎は原因不明の好酸球性肺疾患である。喘息などのアレルギー疾患を高率に合併し、副腎皮質ステロイドが著効するが、30~50%の患者ではステロイドの漸減/中止に伴い再発する。慢性好酸球性肺炎の発症や病勢を反映するマーカーは知られていない。今回我々は種々の手法で慢性好酸球性肺炎の疾患マーカーとなりうる自己抗体を検出を試みた。今回の検討では最終的に疾患特異的自己抗体の検出には至らなかったが、ヒト急性骨髄芽球性白血病細胞を起源としたAML14.3D10細胞を用いた免疫沈降法の手法を確立することができた。今後はこの手法を用いて慢性好酸球性肺炎に特異的な自己抗体を検出することが可能と考えている。
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