研究課題
若手研究
本研究では喘息モデルマウスにおける腸内Staphylococcus属の役割解明を目指した。具体的には1:喘息モデルマウスにおける腸内Staphylococcus属の網羅的解析、および2:喘息モデルマウスにおいて腸管内Staphylococcus属の割合と腸管内代謝物の相関解析を行った。その結果、1:喘息モデルマウスにおいてStaphylococcus aureusの割合が上昇していること、2:喘息モデルマウスでは腸管内Staphylococcus属と糞便中乳酸量が逆相関することを明らかにした。
気管支喘息
気管支喘息の発症には遺伝的要因、環境要因双方の影響が考えられているが、現在の所詳細なメカニズムは明らかでない。本結果は腸内Staphylococcus属が気管支喘息の発症に寄与している可能性を示唆している。腸内細菌叢としてのStaphylococcus属と疾患の関連について詳細な報告をした論文はなく、この点で学術的意義を認める。