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2019 年度 実施状況報告書

肺癌における化学放射線療法の免疫チェックポイント療法効果増強メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K17693
研究機関地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター(臨床研究所)

研究代表者

中原 善朗  地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター(臨床研究所), その他部局等, 医長 (30772355)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワード化学放射線療法 / 免疫チェックポイント分子 / Immunogenic cell death / DAMP
研究実績の概要

令和元年度は、臨床病期Ⅲ期の局所進行非小細胞肺癌患者15人から本研究への参加に関して同意取得し、化学放射線療法開始前、化学放射線治療後、デュルバルマブ投与後の血液検体を採取した。また、既に治療に耐性となった症例の検体を採取した。
現段階で、末梢血単核球における各免疫細胞サブセットの頻度およびT細胞における免疫チェックポイント分子(PD-L1、TIM-3、LAG-3、CTLA-4など)の発現の解析は終了した。また、循環腫瘍細胞の分離は終了しており、PD-L1、HLAなど免疫関連分子の発現を免疫染色にて解析中である。
本研究参加に同意いただいた患者の患者背景、現在までの化学放射線療法およびデュルバルマブ療法の有効性・副作用のデータに関しては検体の解析と同時進行で全患者のものを取得、解析している状況である。様々な分子標的薬が保健承認され、多くのドライバー遺伝子を日常臨床で解析する必要が出てきたため、診断時の病理組織を診療に使用する量が予想より多くなり、腫瘍組織での解析は現在のところ進んでいない現状である。
令和2年度は、現在までに採取した検体から分離した循環腫瘍細胞からのPD-L1、HLAなど免疫関連分子の発現解析、血清からELISAによるHMGB-1、Calreticulin、CXCL2、MMP2などのサイトカインに関する定量化を進めていく。
現在までに、化学放射線療法およびデュルバルマブ療法中に早期に増悪する患者、また重篤な免疫関連有害事象を発症する患者がいることが分かっており、そのような患者とそうでない患者の免疫チェックポイント分子、サイトカインに関するステイタスとの関係を分析し、発表していきたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

令和元年度は、臨床病期Ⅲ期の局所進行非小細胞肺癌患者15人から本研究への参加に関して同意取得し、化学放射線療法開始前、化学放射線治療後、デュルバルマブ投与後の血液検体を採取した。また、既に治療に耐性となった症例も5例あり耐性時の検体も採取済みである。
現段階で、末梢血単核球における各免疫細胞サブセットの頻度およびT細胞における免疫チェックポイント分子(PD-L1、TIM-3、LAG-3、CTLA-4など)の発現の解析は終了している。また、循環腫瘍細胞の分離は終了しており、PD-L1、HLAなど免疫関連分子の発現を免疫染色にて解析中である。
本研究参加に同意いただいた患者の患者背景、現在までの化学放射線療法およびデュルバルマブ療法の有効性・副作用のデータに関しては検体の解析と同時進行で全患者のものを取得、解析している状況である。
現在の検体採取・解析状況は、新型コロナウイルス感染症の影響で新規患者が減少したため、予定の50例に若干届かないペースと考えられる。
様々な分子標的薬が保健承認され、多くのドライバー遺伝子を日常臨床で解析する必要が出てきたため、診断時の病理組織を診療に使用する量が予想より多くなり、腫瘍組織での解析は現在のところ進んでいない現状である。

今後の研究の推進方策

令和二年度も引き続き、新たに35人の患者さんから本研究に関して御協力を頂く予定であり、当初の計画通り合計50人の患者さんの検体は確保できそうな予定である。
今年度は、現在までに採取した検体から分離した循環腫瘍細胞からのPD-L1、HLAなど免疫関連分子の発現解析をまずは進めていく。
そして血清からELISAによるHMGB-1、Calreticulin、CXCL2、MMP2などのサイトカインに関する定量化を進めていく。
現在までに、化学放射線療法およびデュルバルマブ療法中に早期に増悪する患者、また重篤な免疫関連有害事象を発症する患者がいることが分かっており、そのような患者とそうでない患者の免疫チェックポイント分子、サイトカインに関するステイタスとの関係を分析し、発表していきたい。

次年度使用額が生じた理由

現在までの解析は、研究室が所有していた機器および試薬にて行うことができた。一方、今年度に予定する血清からのELISAによるHMGB-1、Calreticulin、CXCL2、MMP2などのサイトカインに関する定量化解析については、試薬がないため、今年度に試薬を購入し進めていきたい。

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公開日: 2021-01-27  

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