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2020 年度 実施状況報告書

肺癌における化学放射線療法の免疫チェックポイント療法効果増強メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K17693
研究機関地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター(臨床研究所)

研究代表者

中原 善朗  地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター(臨床研究所), その他部局等, 医長 (30772355)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード化学療法 / 放射線療法 / 免疫チェックポイント阻害剤 / DAMPs / HMGB-1 / Calreticulin
研究実績の概要

現在までにⅢ期非小細胞肺癌30例の化学放射線療法開始前、化学放射線療法後、免疫チェックポイント阻害剤2回投与後、6回投与後の検体採取および、5例の耐性後の検体採取が完了した。現在、30例の化学放射線療法開始前、化学放射線療法後、免疫チェックポイント阻害剤2回投与後の検体につき、HMGB-1およびCalreticulinの解析は終了している。また、30例の臨床経過については現在に至るまでのデータの収集を終えており、増悪なく免疫チェックポイント阻害剤1年間の投与を終了した患者と、1年間の免疫チェックポイント阻害剤投与中に増悪した患者のHMGB-1およびCalreticulinの治療前後における発現の変化などを比較し、化学放射線療法施行後が免疫チェックポイント阻害剤の効果を増強するメカニズムや、免疫チェックポイント阻害剤の効果予測、有害事象(主に放射線性肺臓炎)の発現に関する
マーカーを探索中である。これらデータに関しては2022年の学会(日本呼吸器学会もしくは日本臨床腫瘍学会)で発表を予定する。
2021年度は異動先の北里大学での臨床検体を用い、同様の研究を継続しく。この1年で少なくとも10例の検体を収集し、HMGB-1やCalreticulinの解析を進めていく。また、今年度はHMGB-1やCalreticulin以外のDAMPsやサイトカインの解析も進めて行く。また、少ないながらも耐性後の検体が5例あるので、この5例に関しては次世代シークエンサーを施行した遺伝子解析を行い、耐性に関する因子の探索も進めていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在までにⅢ期非小細胞肺癌30例の化学放射線療法開始前、化学放射線療法後、免疫チェックポイント阻害剤2回投与後、6回投与後の検体採取および、5例の耐性後の検体採取が完了した。現在、30例の化学放射線療法開始前、化学放射線療法後、免疫チェックポイント阻害剤2回投与後の検体につき、HMGB-1およびCalreticulinの解析は終了している。また、30例の臨床経過については現在に至るまでのデータの収集を終えている状況である。
一方で新型コロナウイルス感染症の蔓延による患者数減に伴い、検体の確保数は予定より約3割ほど少ない状況であり、研究の進捗は予定よりやや遅れている。

今後の研究の推進方策

まずは、現在までの30例の臨床経過について、増悪なく免疫チェックポイント阻害剤の1年間の投与を終了した患者と、1年間の免疫チェックポイント阻害剤投与中に増悪した患者のHMGB-1およびCalreticulinの発現や投与前後の変化などを比較し、化学放射線療法施行後の免疫チェックポイント阻害剤の効果予測に関するマーカーを探索する。2021年度は異動先の北里大学で少なくとも10例の検体を収集し、HMGB-1やCalreticulinの解析を進めていく。また、今年度はHMGB-1やCalreticulin以外のDAMPsやサイトカインの解析も進めて行きたい。また、少ないながらも耐性後の検体が5例あるので、この5例に関しては次世代シークエンサーを施行した遺伝子解析を行い、耐性に関する因子についても探索していく。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症の蔓延による患者数減に伴い、検体の数が増えなかった。また、検体の解析はある程度まとまった数を同時に解析した方がコスト減となるため、解析するタイミングが遅く、抗体・キットの購入数が減ったことが次年度使用額が生じた理由である。

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公開日: 2021-12-27  

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