CKD患者ではサルコペニア/フレイルが多発する。尿毒素であるAGEは酸化ストレス及び炎症を惹起し、内皮障害因子であるADMA等を介した臓器障害に関与する。本研究ではCKDにおけるサルコペニア/フレイルとAGEとの関連について検討した。透析患者ではフレイルを有する群でAGEが高値であり、運動機能及び身体活動度と負の相関がみられた。CKDモデル動物では腓腹筋へのAGEの蓄積がみられ、筋の形態学的変化、毛細血管の消失、ミトコンドリア機能異常を認めた。この変化はAGEアプタマー投与により改善を認めた。AGEは内皮機能を介して、サルコペニア発症・進展を抑制する新たな治療標的となりうる可能性が示唆された。
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