浸透圧性脱髄は、低ナトリウム血症治療時の合併症で、血清Na濃度が急速に上昇することによって発症し、意識障害、四肢麻痺、偽性球麻痺、呼吸障害等の一部は不可逆的な症状を呈し、しばしば致死的になる重篤な疾患である。一旦発症した場合にはその治療法は存在しない。そこで、本研究では動物モデルを用いて髄鞘再生の促進による浸透圧性脱髄の治療法を開発することを目的とした。浸透圧性脱髄モデルマウスの前段階として、慢性低Na血症モデルマウスの作製に成功した。このマウスモデルを用いて、行動解析を行い、記憶障害、不安様行動の増強を生じることを明らかに、論文発表を行った。今後、そのメカニズム解明を行っていく予定である。
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