MMP2過剰発現マウスを用いたin vivo実験では、コントロール群のマウスに対する腎線維化の誘導に想定以上の期間を要したことや他施設でのMMP2に関する新たな研究成果が発表されたことが影響し、期間内にMMP-2による直接的な腎線維化への影響の解析を終えることはできなかった。一方で、MMP2の関連物質であるTGFβ1と腎線維化に関する検討では、腎特異的なTGFβ1の過剰発現が腎線維化を進行させることおよびトロンボモジュリンの抗アポトーシス作用がこの機序を介した腎線維化を抑制することに成功した。また、TGFβ1を介した臓器線維化の進行に、特定の細菌がもつペプチドが影響を与えることを明らかにした。
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