研究課題/領域番号 |
19K17747
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
北村 峰昭 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 客員研究員 (70646835)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 心血管合併症 / 血液透析 / 脳出血 / 大動脈弁狭窄症 / スタチン / ポリファーマシー |
研究成果の概要 |
長崎市内で血液透析を施行している症例で、急性期病院で心血管合併症の入院治療を行った症例の追跡調査を施行した。脳出血後の症例では、退院時の日常生活動作(ADL)が低下している症例ほど生命予後が悪い傾向が認められた。また、長崎市内で最大の透析施設である長崎腎病院でのコホート研究では、血清リン値が高値である症例ほど大動脈弁狭窄症の発症リスクが高いことが明らかになった。同コホートにて、スタチンを服用している症例では生命予後が良好であることが明らかになり、同薬に加えて降圧薬や糖尿病薬を除いた薬剤数と生命予後の間に負の相関があることが明らかになった。
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自由記述の分野 |
腎臓内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
透析患者における心血管合併症の発症率は、健常人に比べて極めて高いことが知られているが、発症後の経過についてはあまり知られていない。今回の検討では、透析症例における脳出血と血清カルシウムの関連について明らかにした。脳出血後の寝たきりとなった症例では、著しく生命予後が損なわれていた。また、一施設のコホート研究により心血管イベントや生命予後に関連するリスク因子の特定や、発症予防に貢献すると思われる薬剤の特定を行った。心血管合併症の発症予防と、発症後の課題を明らかにしたという点で、今回の研究は透析医療への貢献が期待できる。
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