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2019 年度 実施状況報告書

大規模データベースを用いた慢性腎臓病・透析症例の周術期リスクと管理戦略の検討

研究課題

研究課題/領域番号 19K17750
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

山本 博之  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (80528852)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワード慢性腎臓病 / 手術成績
研究実績の概要

本研究課題の目的は、手術データベースおよび診療報酬データベースを用いて、大規模データおよびそれと親和性の高い統計手法を用いた観察研究を実施し、①術前の腎機能と手術リスクについて、②術中の透析管理とアウトカム、にフォーカスしてその関連性を明らかにし、腎機能低下例に対する安全な手術のためになにが必要かを明らかにすることである。
1年目の実績として、①については、いくつかのデータベース・対象集団で術前腎機能とアウトカムの関連についての解析を開始し、想定していた以上に術前腎機能-アウトカムの関連が強いことを把握しつつある状況である。特にResricted cubic spline modelでの可視化により、腎機能低下の程度とアウトカム悪化の関連について、ほかの重要な共変量を制御したうえで、一定程度以上の低下で急激にアウトカムが悪くなることがはっきりと明示されるデータが得られた。これまでの知見をより深くアップデートするものと思われる結果が得られつつある状況である。
②については、データベースアクセスおよびデータの整備の着手段階であり、データのクリーニング・質の評価を実施している段階である。今後の解析結果が期待される状況である。
そして、このような大規模データの利活用の方法論について、国内学会で講演する場が得られたことも特筆すべき実績と思われる。国内の診療報酬データベースを含む各種データベースの第一人者をお招きし、今後の腎・透析領域における利活用についての道筋についてともに検討できる機会が得られた。このことも腎・透析領域の臨床研究という学術領域への貢献として重要な点と考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現時点では、研究計画策定時に想定していたのとほぼ同様の推移を見せている。
ただし、①コロナ肺炎の流行によるデータベースアクセスへの制限、②成果報告の場としての国際学会を含む学会での発表に関する制限、などについて、不確実性がある状況ではある。

今後の研究の推進方策

研究計画に基づき、上記の計画を進めていく。
①については解析結果のとりまとめ、および成果の公表を予定していく方向で考えている。
②については実現可能性についての吟味をしつつ、予定していた解析を進めていくことを目標としている。

次年度使用額が生じた理由

本研究課題では、解析作業に使用する各種機材(ワークステーションなど)について、機材・ソフトウェアのアップデートのタイミングをを考慮した。これらについては、今後、適切なタイミングで購入する予定としている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 医学ビックデータとICTの活用の最前線 我が国の大規模データの利活用の実際と今後の期待 外科手術データベースなどを中心に2019

    • 著者名/発表者名
      山本博之
    • 学会等名
      日本透析医学会学術集会
    • 招待講演

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公開日: 2021-01-27  

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