慢性腎臓病(CKD)でみられる腎臓の線維化は不可逆的変化であり、線維化を起こした臓器は最終的に機能不全に陥る。単球・マクロファージおよびT細胞に発現 するRegnase-1とRoquinは炎症性mRNAの抑制因子であり、これらの欠損マウスでは心臓や肺、肝臓での線維化をひきおこすことが知られている。 CKD患者でみられる臓器障害において、炎症が関与するメカニズムの詳細は未だ不明な点が多い。本研究では、CKD患者から採集されたPBMCを用いて、CKDにおけるRegnase-1とRoquinなどのRNA結合タンパク質による炎症性mRNA制御とマクロファージ活性化の関連を初めて示し、その機序を解析した。
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