本研究では、細胞外環境を検知する細胞小器官である一次繊毛が、皮膚の恒常性維持にどのように寄与するか解明することを目的とした。研究代表者は、一次繊毛がアトピー性皮膚炎患者由来表皮で顕著に増加していることを見出した。一次繊毛の過形成は、表皮細胞の成熟を抑制し、皮膚バリアの破綻やケモカイン産生を誘導することで、疾患の発症に関わる可能性が示唆された。本研究成果は1件の国際雑誌に発表した。また、もう1件、国際雑誌に発表中であり、リバイス提出中である。さらに、総説を国際雑誌に発表した。国内学会でもシンポジストとして口頭発表を行った。前述とは別の国内学会において、若手優秀発表賞を受賞した。
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