研究課題
若手研究
マウス線維芽細胞において、DNAマイクロアレイ解析で細胞老化に関係するIGF1結合蛋白(IGFBP)が老化によって変動する分子として同定されたため、細胞老化への関与を調べた。老化によりIGFBPファミリーの中でIGFBP5が最も変化し、老化に伴い減少すること、ERK2の活性化を介して細胞老化を誘導すること、細胞外に分泌されたIGFBP5に細胞老化抑制作用がある可能性が示された。
皮膚科学
本研究で、細胞老化にたいする分泌ホルモン分子IGFBP5の役割の一端を明らかにでき、IGFBP5の分子機能の解明につながるだけでなく、本研究が細胞老化研究の発展につながることが期待される。また、IGFBP5の発現変化が細胞老化を調節することが示されたことから、IGFBP5の補充による加齢疾患治療・予防薬の開発、ひいては個体老化の予防につながることが期待される。