薬剤性過敏症症候群(DIHS)の病態へのヒトヘルペスウイルス(HHV)-6の関与が示唆されているが未だ不明な点が多い。本研究では、DIHS軽快後にHHV-6の持続感染を生じた症例の特徴を明らかにするため、臨床的、免疫学的解析を行った。持続感染例では①急性期の皮膚粘膜症状が重症、②HHV-6およびCMV DNA量が高値、③急性期のIL-4、IL-5、急性期および慢性期の可溶性IL-2受容体が高値、④間質性腎炎、甲状腺炎などの慢性の自己免疫性疾患の合併率が高いという特徴が判明した。これらより、HHV-6持続感染はDIHS急性期の重症度および慢性自己免疫性疾患の発症と関連することが明らかになった。
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