研究課題
若手研究
nCounterシステムを用いて神経炎症に関連した770遺伝子をターゲットとした中枢神経原発悪性リンパ腫のRNA定量解析を既に30症例分行っており、volcano plotを用いて予後不良群と良好群とで比較した結果48個の遺伝子が予後不良群において有意に高発現していることを発見した。更に多変量解析を行うことで、TUBB4A、S100B、SLC6A1の3つの遺伝子が予後に有意に影響していることが判明した。
造血器疾患
前述の3つの遺伝子は、オリゴデンドロサイトなどの中枢神経の免疫環境に関連していたことから、PCNSLの免疫環境細胞が臨床予後に関係している可能性があることが示唆される。シングルセルシークエンス解析を通じて更に詳細な解析を行うことで、予後予測のためのバイオマーカーの同定につながり、将来的に創薬につながっていくことが期待される。