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2020 年度 実績報告書

自然リンパ球による新規造血調節機構の探索

研究課題

研究課題/領域番号 19K17830
研究機関岡山大学

研究代表者

淺田 騰  岡山大学, 大学病院, 助教 (70803055)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワード自然リンパ球 / 造血幹細胞ニッチ
研究実績の概要

近年新たに同定されたリンパ球サブセットである自然リンパ球(以下ILC)は、各臓器において、その数は少数ながら様々なサイトカイン等を駆使して周辺細胞を制御する機能をもち、成体では主に皮膚、腸管、肺などに分布しているが、発生、分化の場は骨髄であり骨髄中にも存在することが知られている。本研究では、①:ILCは造血幹細胞の分化や維持にどのような役割を果たすか、②:ILCが造血幹細胞制御に関与するのであれば、それは直接的な制御か、あるいは造血を制御する微小環境である骨髄ニッチ細胞を介した制御か、を明らかにすることを目的とした。
まず、野生型マウスの骨髄におけるILCの定量をフローサイトメトリーにて解析した。定常状態において、骨髄中にはCD45+, Lineage marker- (CD4,CD5,CD8,CD11c,CD11b, CD19,NK1.1,Gr-1,TER119,FcεRI,B220), Sca-1+, c-kit+, IL7Rα+, CD25+, ST2+で定義されるILC2とLineage marker-Sca-1+, c-kit-, IL7Rα+, CD25+, ST2+で定義されるILC2 progenitor (ILC2P)が存在することが明らかとなった。これらのILC2の造血制御における機能を解析するため、全身放射線照射による骨髄抑制後の造血回復過程での骨髄ILC2と造血幹細胞、造血幹細胞機能を支える微小環境であるニッチ細胞を経時的に定量解析した。まず、ILC2ならびにILC2Pは放射線照射後にも骨髄内で相当数残存しており、放射線ストレスに強いことが予想された。また、骨髄抑制からの血球回復期において、ILC2Pが造血幹細胞の回復に先立ってILC2Pが定常状態よりも増加することが観察され、造血回復を促進している可能性が考えられた。

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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