LMO2タンパク質は正常血液の形成に不可欠な役割を果たす一方、その異常は T細胞性急性リンパ性白血病(T-ALL)の発症に関与している。本研究ではLMO2タンパク質の活性化をアセチル化制御を介して阻害するNAMPT・SIRT2経路の特異的阻害薬がT-ALLに対して治療効果をもつかを検討した。 LMO2タンパク質を発現するT-ALL細胞株およびT-ALL患者細胞に対しNAMPT阻害剤・SIRT2阻害剤がLMO2タンパク質のアセチル化依存的に抗腫瘍効果を示すことが明らかとなり、RNAシークエンスによりLMO2タンパク質のアセチル化により発現が変化する遺伝子を同定した。
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